オセロを催したゲームについて
*大幅な遅刻を最初に謝罪させていただきます。申し訳ございません。裏だから許してください...
0.本記事について
本記事はCCS †裏† Advent Calendar 2019 - Adventarの25日目の記事です。
前日:
1.はじめに
皆さんクリスマスいかがお過ごしでしょうか。なんで自分はこの日にしたんだろう....
初めてヲタクもすなるブログというもの書いてみました。元気もりもりモリブデンです。図らずもトリを務めることになってしまいました。今回はひょんなことから興味がわいたオセロの素人目から見た思考方法についてまとめます。本記事の内容があってるか、既存の戦法と照らし合わせるかは読者への演習問題になりそう...
当たり前だと思ったりしても温かい目で見守っていただき、思考論理を楽しんでいただければと思います。またところどころ断定形で書いてありますが戦法のほとんどは憶測です。
2.「オセロを催したゲームやりませんか?」
11月某日CCSの会室でその凄惨な事件は起こりました。私はオセロに似たボードゲームで遊ぶことを提案。
「オセロを催したゲームやりませんか?」
ここで聡明な読者の方々ならばわかるでしょう。少したって
先輩「オセロを催す??????模すじゃない?オセロを催すな!」
日本語って難しいね!でももしかしたらオセロ大会を開催運営するゲームがあるかもしれない...
ヲタク達が言い間違いにツボった後なんやかんやあり、先輩の一人と普通にオセロをやることになって、熟考を重ね勝負した結果オセロに興味が出たという次第です。
3.オセロ入門
オセロとは
多くの読者の方々はきっとオセロを1度は遊んだことがあるかと思いますが、念のためどんなものか確認してみましょう。
オセロ (Othello) は、それぞれ黒と白の石を担当する2人のプレイヤーが、自分の石で相手の石を挟んで自分の石に変えるという条件のもとに、交互に盤面へ石を打っていき、最終的にどちらの石が盤面に多く置かれるかを競うボードゲームである。
Wikipediaではこのように書かれています。これからもわかるように単純に考えると、いかに多くの相手の石を裏返し自分の石を置けるかが大切です。
蛇足だけどこれって定義的にはトーラスオセロで1列裏返せるよな...
盤面について
オセロの立ち回りの説明を若いやすくするため盤面の名称を紹介しておきます。オセロの盤面には下の画像のように名前がついています。私は調べるまで知りませんでした...
番地名
オセロの盤面にも将棋、チェス、囲碁のように盤面に番地がふられています。縦に数字、横にアルファベットが対応しています。今回の記事ではあまり厳密には考えません。(オセロは初期盤面が対照的であり、人知のようなものもないので)
ただ、本記事では盤面の画像を表示する際左上を1aとするように番地を設定し説明します。
ボックス(中辺)
画像では太線で囲ってある盤面内の4×4のスペース。個人的意見ですが非常に重要。(後述)ボックス内での立ち回りがその後の展開に大きな影響を与えます。また、X間のマスたち(6×6の外側)は中辺と呼ばれるらしいです。ボックスの大切さにはこの中辺が関わっています。
隅
隅=強い、裏返されないので。ここ取れると有利。どんな初心者でもこのことはすぐにわかると思います。今回私の考えた戦法はこの隅の取り方を中心に展開していきます。
X・C
隅に隣接するマス。ここの扱いを間違うと相手に隅をとられやすい。逆に言えばこのマスの扱い方を考えることが隅を扱うことに直結します。
A・B
隅ほどの強さはないが、返されるのは横からだけであり十分強い。直接ではないが隅を扱ううえで大切。またA・B・Cをまとめて辺ということがありますが最初に辺に石置くならば、A・Bが望ましいです。(後述)
4.オセロ戦法入門(パチモン)
今回私の考えた戦法は数手先読みまで考慮したものではなく、その場面場面で強そう(CONAMI)な手を選ぶ戦法です。
ⅰ.隅を考える
盤面の名称でもあったように隅はめちゃくちゃ強いです。そのため、まずいかにして隅をとりに行くか、相手に取られないようにするかという方向性で戦略を考えてきます。
具体的にどのような状態が隅をとりやすくなるか、また逆に取りにくくなるか列挙ましょう。(取りやすくなるものに〇、取りにくくなるものに✕をつけます)
〇Aに石を置く ✕Cに石を置く
まず当たり前のことですがオセロにおいて自分の石が置けるマスは必ず相手の石に隣接していなければならず、一方向ずつ考えればにおいては自分の石の隣には自分は石を置けません。今回Cに石を置いてしまった場合、その辺から隣接する隅をとることはできなくなります。逆にAに石を置いた場合、相手がCに石を置いた際に即座に隅をとれます。
✕Xに石を置く
これは多くの人が知っているのではないでしょうか。
このように斜めに自分の色が並ぶようになっている状態(左)Xにも自分の石があるとき、相手に返され相手の石が混ざった状態(右)になりこの石が返せなくなると次の手番でとられてしまいます。またこうなってしまえば相手はこの状態を保つだけで優位になります。後述しますが左→右の変化は隅のこと以外にもアドバンテージがあるため相手に利益しかありません。
これらから隅をとるためには辺のマスをよく考えればいいことがわかります。ですがこれは奥までそれぞれのマスも評価です。マス同士の関係を踏まえ辺全体のことを考える必要性が出てきます。
ⅱ.辺を考える
辺での立ち回りは主に特定のマスにおける絶対的な立ちまわり中心でなく、石同士の相対的関係で考えていきます。これもいくつか例を挙げていきましょう。今回辺の立ち回りは一概に良しあしがないので、〇✕は振れません。
また辺の立ち回りについてはⅱの最後に書きますが、辺を抑えることは隅をとられたときに一気に不利になるため取りに行くのではなく、あくまで立ち回ることが大切です。
自分の石を並べて石を置く
これは割と悪くない状態です。1つ石を辺に置いたのと大きく差はありません。言うまでもなくCを含んでいればその分悪いですが...
自分の石を1マス飛ばしで置く
場合によっては非常にまずいです。
この場合(AとB)はいいのですが
この場合(CとB)、間に白を置かれれば黒側が1aの隅をとるのは絶望的です。また白側はすぐに隅をとらなくてもいいため他の場所を攻めることができます。オセロというゲームでは石を置く順番が非常に大切であり、自分の石によって相手の石が返せなくなってしまいます。辺では挟める方向か1つしかないため、安易にこの状態に陥ってしまいます。
自分の石を2マス飛ばしで置く
この場合は辺の確保に対しては圧倒的に強いです。2つの間に打たれても下の場合では1fに置かれても対応できます。
ですがこの時、Cを含んでいるため1aの隅へのアプローチは大変しにくいです。隅をとるうえでは好ましくありませんし、隅をとられたときに大変つらいです。
個人的にはこの場合は辺の立ち回りにおいて非常に強いです。辺の確保かつAを起点にしているため隅へのアプローチの良く相手への牽制になります。
相手の石に対して2マス飛ばしで置く
これは白目線ですと非常にえらい。この辺(今回だと1の辺)の状態が変わるとき
・白の手番なら
1cに白が置けば、この辺のみを考えれば白は1aの隅を確実に取れます。
・黒の手番なら
多くの場合が考えられるため半分ほど紹介します。
1dに置かれれば放置もしくは1cにおいて返す。
放置したときは相手の出方を待てばよい。(この辺だけ見れば下のような発展しか望めない)
これは”自分の石を1マス飛ばしで置く”の状態に当たり白は有利である。
返した際は黒が隅を捨てない限り以下のようになるはずです。
この状態は辺のほとんどを確保しており、かつCを含んでいるためこれもまた白に有利です。
このように考えると基本的には優位な立ち回りができるはずです。
*辺をすべて抑える
これがⅱの最初に注意した状態です。この状態はこの辺に関しては無敵です。ただ、どちらかの隅(1aか1h)をとられた場合、もう一方を確実に取られてしまいます。片方だけでも隅がとれればよいのですが...
この状態に安易に陥ることは非常に危険です。そのため辺を抑える行為は常に良いわけではなく、条件・状況を見ながらやらなければいけません。
ⅰ.ⅱを踏まえると辺においての立ち回りがある程度わかっても、そもそも辺上で安易に戦うと隅を奪われかねません。そのために私は相手より先に辺にたどり着くことが重要なのではないかと考えました。これを実現するために必要なのがボックス内での開幕の立ち回りです。
ⅲ.ボックスを考える
ボックス内(中心4×4)がなぜ大切なのでしょうか。盤面の名称の部分でも説明したようにボックスは中辺の存在があるたその内部での立ち回りが重要になってきます。結論から言ってしまえば、中辺に先にコマを置いた場合相手に先に辺に置かれる可能性が極めて高いです。つまり辺へのアプローチの観点から見ればボックス内に置き続けることが偉いのです。考察的に後でまとめますがオセロは先に手を出したほうが不利になりがちです。
ここまで対”隅”を考えボックス内での立ち振る舞いが重要だという結果に至りました。
この方向性で因子を一つ一つ考えていくとき、このような方向性でよいと思いますが、オセロはより複雑です。私の中でも結論が出ていない抽象的な戦法・状況については次にまとめていこうと思います。
5.オセロ戦法考察
オセロは非常に対照的でシンプルなゲームです。それゆえ素人には数値的や計算的に理解しづらい抽象的なことがあります。4で述べた隅の取り方とどちらを優先すべきかはわかりませんがこれも考えると優位に立てるかもしれません。
表面化・内面化
これは私が便宜上用意した単語で正式名称ではありません。
内面化とは大まかにいえば相手の石達が自分の石達を囲んでいる状態・またはその状態にすることです。
逆に表面化とは相手の石達を囲っているときもしくはお互いに石達がはっきりと分かれている状態・またはその状態にすることです。
左における黒が内面化、左の白、右の双方が表面化です。
基本的に内面化が強い動きができ、辺も絡めながら行うことで相手の手の制限・手番のパス(後述)につながります。一方自分の置けるマスは多く、柔軟に対応が可能です。逆に表面化してしまうと置けるマスも減り手が制限されます。よく序盤に多く石を返して、多く自分の石が場にあると弱いといいますが、きっと多く石をとろうとすると自然と自分の石が表面化してしまうのだと思います。
手の制限・パス
オセロのルールでは相手の石を裏返せない石の置き方ができません。そのため完封勝利が存在しますが...このルールを利用すると場をコントロールすることができます。
やることは先ほど述べたように内面化・もしくはお互いに表面化の状態に辺・隅をおりまぜることで可能です。よく最後の5手あたりでパスはよく見かけますが、中盤(盤面の半分ほどが埋まる)からでも連続して相手もパスが取れます。
スマホアプリなどの対CPUの高レベル・もしくはこの前話題に上がった”最弱オセロ”もこのような場のコントロールをうまく使います。
例えば上の盤面。次は黒の手番なのですがだいぶ黒は不利です。置く場所がだいぶ制限されています。(流石に黒が下手かもしれませんが)
この戦法?は非常に興味深く、仕組みを理論的に理解したいのですが、まだまだ勉強不足でわかりません。
余談・黒(先行)は不利?
オセロはまだ学問的に必勝法が求められておらず、先攻・後攻の有利不利はないとされています。ですがオセロの初期盤面を思い出してみてください。非常に対照的...つまり先行の黒には選択権がないのです。本当に選択権があるのは対称性を壊せる後手なのです。同様にして少し盤面が進むと対照的な形が得られることがあります。この時も選択権があるのは対象を崩せるほうです。
現に本記事の発端となった先輩とのオセロは後手の勝率が圧倒的に高かったです。
6.終わりに
以上、オセロ初心者が初心者なりにオセロの戦法を考察してみました。理論的なはがばがばなところが多く実用性は低いですがこんな風に自分で理論的に戦法を組み立ててやるオセロは割と楽しかったです。
オセロは非常に数学的に面白い点が多くこれからもたまにいろいろな考察の対象にしていこうと今回のことで思いました。
直近で面白いと思うのは既存のオセロの戦略と”最弱オセロ”に負ける戦法です。
トーラスオセロも興味ある。
あと、後でオセロを催すでゲーム作ろうかな()